金(ゴールド):財政破綻対策の選択肢(2)

投資・資産防衛・財政など

金(ゴールド)への投資は、資産防衛の観点から見ても、なかなか面白いです。

(※検索エンジンから本記事に来た方は、「はじめて来た方へ~当サイトについて」、ひとつ前の記事「外貨預金:財政破綻対策の選択肢(1)」などもあわせてご覧いただいたほうが、スムーズに理解できると思います。)

人はなぜ金(ゴールド)を欲しがるのか?

そもそも、ゴールドとはなんなのでしょうか。

たとえば株だったら、持ってれば配当金をもらえます。
債券もたいていは利息がつきます。

でも、ゴールドには何もつきません。
持っていてもピカピカきれいなだけで、配当金も利息ももらえません。

では、いったいなぜ人はゴールドを持つのでしょうか。

正解は・・・きれいだからです。

「んなアホか!きれいだから買われるなんてそんな理由があってたまるか!」と言いたくなるでしょう。
すみません。ちょっと冗談言いました。

ただ、実際のところ、半分以上は冗談ではなく本当なんです。

ゴールドの本質的な価値は、ほしがる人が多いということです。
なんかピカピカしてて、妙な魅力があります。

 

ただ、きれいなものなら、他にも様々なものがあります。

ゴールドの場合、きれいであることの他に、耐久性があることや、加工しやすいことも人気の理由です。

ゴールドは錆びません。
落としても割れませんし、切ったりはったりと加工もしやすいです。
これは、他の宝石ではなかなか難しいです。

さらに、ゴールドには希少性もあります
これまで人類が採掘したゴールドは、50メートルプールわずか3.5杯分程度です。

おまけに地球に埋蔵されている残りのゴールドはプール1杯分くらいであり、しかもこのうち大部分は採掘困難な場所にあります。

加えて、匿名性もあります
よくデジタルゴールドと呼ばれるビットコインには、匿名性がありません(トランザクションを追跡すれば所有者が誰かわかる)。
一方、ゴールドには匿名性があります。

これらの理由により、人はゴールドをほしがります。

価値は、皆がほしがるところに生まれます
ゴールドをほしがる人が多く、皆がそれに価値を認めるから、価値が生まれるのです。
ある意味、共同幻想の上に成り立っているともいえます。

資産防衛の観点からゴールドが有効である理由

では、なぜ資産防衛の観点から、ゴールドが有効なのでしょうか。

ゴールドの強いところは、世界中の投資家が「ゴールドはインフレに強い」という認識を持っていることです。

ゴールドには、インフレ時に値段が上がってきた歴史があります

たとえば、1960年代半ばから1980年代まで、アメリカをはじめ世界各国で、インフレが進みました。
そんな中、ゴールドはそのインフレ率を上回り価格が上昇しました。
このような歴史が積み重なり、ゴールドはインフレに強いという認識を皆が持つようになりました。

金融資産は、みんなが買えば上がります。
皆がゴールドはインフレに強いと思っているから、インフレ時にゴールドが買われ、値段が上がるのです。
ある意味、予言が自己成就しているともいえます。金融資産とは、そういうものなのです。

インフレ時にゴールドが買われてきたという歴史を考えると、資産の一部をゴールドとして持っておくのは、インフレ対策として悪くない選択肢でしょう。
(購入方法などの詳細は、こちらの「金(ゴールド)の購入」という記事で説明します)。

次の記事は「FX:財政破綻対策の選択肢(3)」になります。ご覧いただけましたら嬉しいです。

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